使わないおむつと地域の課題がマッチング

寄稿者:西森やよい(高知東ロータリークラブ会員)

高知おむつバンク」とは、「子どものおむつ離れによって余った未開封の紙おむつを地元の乳児院である高知聖園(みその)ベビーホームに寄付した」というロータリアンの経験から発案されたシステムです。

ああ、これは私だけの問題じゃないな

おむつを寄贈する西森さん(左)

2016年のある時、自宅のクローゼットの中に、未開封のおむつがあるのを発見しました。購入したまま、しまい込んで忘れてしまったのだと思います。当時、私の息子は幼稚園の年長でおむつは既に卒業していたため、わが家にとっては全く不要のものとなっていました。そこで、親交のあった中島香織弁護士を通して、高知聖園ベビーホームへ寄付することに。中島さんは、居場所を見つけられない子どもたちにその場を提供する「みんなのひろっぱ」をつくった人で、後に「高知おむつバンク」の命名をしてくれた人でもあります。

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海賊に襲われた家族をロータリーのネットワークが援助

寄稿者:ヴィンス・ディカロリス( 米国ワシントン州、ベーンブリッジアイランド・ロータリークラブ会員)

私たちがロータリーに入会する理由はさまざまです。地域社会に貢献するため、親睦を味わうため、発展途上国の人びとを支援するため、などです。しかし、入会後も会員であり続ける理由は、必ずしもそれと同じとは限りません。

私がこれからもずっとロータリー会員であり続ける理由となった、最近のある体験についてご紹介します。

会員の娘夫婦を海賊が襲撃

クリスさんとコーリーさん。ペットの子犬ステラと。

3月末、私は同じクラブの仲間であるボブ・バランスキさんから連絡を受けました。明らかに狼狽した様子のボブさんは、ヨット生活をしている娘のコーリーさんとその夫クリスさんが、パナマのペルラス列島に停泊中、銃となたを持った4人組に襲われたと言いました。パナマ運河の通航許可が下りるのを待っていたときのことだそうです。

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みんなが安全にプレーできるバリアフリーの野球場

入念な立案とパートナーシップで実現したロータリーのプロジェクト

寄稿者:キース・ブロック(ファーゴ・ムーアヘッドAMロータリークラブ会員、米国ミネソタ州第5580地区パストガバナー)

バリアフリーの「ミラクルフィールド」球場は、障がいのある子どもも安全に野球が楽しめるようにゴム引きされています。

2010年春、ロータリー会員たちから、障がいのある子どもも安全に野球が楽しめるゴム引きのバリアフリー球場「ミラクルフィールド」を作るというアイデアを持ちかけられました。私のクラブを含む近隣5クラブが合同で設立した「ファーゴ・ムーアヘッド・ロータリー財団」(以下「FMR財団」)では、その5年前にも、ロータリー創立100周年記念として、障がいのある子も一緒に遊べるインクルーシブな公園をファーゴ市内に作っていました。このため、「ミラクルフィールド」はFMR財団にふさわしいプロジェクトのように思われました。

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視覚障がい者も自転車に乗るチャンスを

記事:Seoha Lee
写真:Seongjoon Cho

ペアを組んで自転車に乗ったキム・ミンホさん(クラブ会員)とリー・サンミンさん。

10月下旬のある朝、韓国のチョンジュ・ドリーム・ロータリークラブ会員たちがボランティアと一緒にチョンジュ市の川沿いの公園に集まりました。そこで行われるのは、4時間のタンデム自転車イベント。参加する視覚障がい者たちがやってくると、その場の雰囲気が一気に盛り上がりました。

過去5年間、このクラブは毎年、地元の視覚障がい者グループホームに住む人たちのためにタンデム自転車イベントを開催してきました。この施設の住人の多くはほかの障がいも抱えており、一対一でのケアを必要とします。このため、施設外に出るチャンスがほとんどありません。昨年のイベントは新型コロナのため今年5月に延期されましたが、今年のイベントは予定通り10月に開催されました。

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奉仕を通じた学び

2021年インターアクト賞(エッセイ部門)受賞作品より

受賞者:イサベル・オー、メスタ・スマナスカラ(オーストラリア、Balwyn高校インターアクト委員会)

フリンダース通りを歩くと必ず聞こえてくる「チャリン」という硬貨の音。フッと息を吸い込んでから私も「チャリン」と硬貨を容器に入れたが、駅に入るやその音は電車にかき消された。最後にちらりと振り返ると、その男性の希望をたたえた目がこちらを見て、都会の喧騒の中でやさしく「ありがとう」と口が動くのが見えた。街を行き交う人たちは皆、自分のことに没頭して、道端の(ホームレスの人たちが持つ)「Help」(助けてください)と書かれた紙や毛布には気づいていない。大勢の目があるにもかかわらず、そのすべてがスマホにくぎ付けで、地面に座っている人たちからあからさまに目を遠ざけているかのようだ。

電車に乗り込むと、その喧噪が徐々に薄れ、すぐに暖房の温かい空気が体に当たった。両親と体を寄せ合って座り、コートを無造作に膝にかけて、少しずつ遠ざかる高層ビル群を見つめていた。どんよりとした都会が離れていくのを見ながら、背筋が震えた。するとすぐに、あの冷たく無容赦な環境で暮らす人たちを思い、胸がぎゅっと痛くなった。

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「令和の寺子屋」プロジェクト

寄稿者:村田 雅明(京都南ロータリークラブ会員、「令和の寺子屋」プロジェクト担当理事)

「答えのない問題に対して、自分の頭で考え、自ら行動して正解を作り上げていく人材を育成しよう、そのために、各界で活躍する3人のカリスマを集め、子どもたちの人生を変えるようなインパクトのある“授業”を行おう」

私たち京都南ロータリークラブは、「日本の未来を創る」を合言葉に、“令和の寺子屋”プロジェクトを立ち上げました。ユネスコが進める「世界寺子屋運動」に触発された当クラブが、答えのある問題を正確に解ける能力を養う公教育とは別に、子どもたちに刺激を与えることを目的にしたものです。

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街の新たな看板でロータリーをアピール

By: エバ・パーマー、第7280地区ガバナー補佐(米国ペンシルバニア州)

私たちのクラブは、地域に根差した活動を実施し、ロータリーについて広く人びとに伝えることにコミットしています。クラブの戦略計画も含め、活動のすべてにこの信念が組み込まれています。ですから、私たちが住む街オイル・シティが街の入り口に立つ看板を一新しようと考えているという話を聞いた時、私はすぐにその機会に飛びつきました。街の美化や観光支援の一環となると思っただけでなく、ロータリーを推進する機会になると考えたのです。

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家庭内暴力への取り組みがクラブを変えた

寄稿者:デイビッド・ハーモン(オーストラリア、Ballina on Richmondロータリークラブ会長)

過去10年間、多くのクラブが経験してきた会員数の減少に歯止めをかけるには、会員や地域社会を巻き込むに足りる大義名分が必要となります。そこで私たちのロータリークラブは、3年前に座談会を開き、地域社会に真の変化をもたらす課題を特定しました。それが、家族内暴力・虐待に取り組むプロジェクトです。このプロジェクトを開始後、会員数は31人から76人に増えました。

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子ども食堂とともに歩むロータリークラブ

寄稿者:藤野直子(名古屋名東ロータリークラブ会員)

皆さんは、「子ども食堂」をご存知ですか?

「夏休みに、一日の食事がバナナだけ」というお子さんがいることを知った東京都大田区の八百屋さんが、ご飯を食べさせてあげたことから「子ども食堂」は始まりました。それから9年、今では日本中に、約5000カ所もの「子ども食堂」ができました。地域のボランティアグループなどが運営する子ども食堂では、無料または安い金額で食事を用意しています。本当に空腹なお子さんもいれば、わいわい楽しいから来るお子さんもいます。「こども食堂が、唯一の外食」というシングルマザーの親子も来ます。「一人で食べるご飯はつまらない」と言って、子ども食堂のボランティアをしてくれるおじいちゃんもいます。学校には足が向かない中学生がお子さんの遊び相手になってくれたり、大学生が宿題を教えたり、それぞれの思いやりと優しさが集まって“心休まる居場所”となっているのが「子ども食堂」なのです。

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人身売買の撲滅をめざす世界初のクラブ

寄稿:ウーシャ・レディ(Community Action Against Human Traffickingロータリークラブ会長)

教師である私は、自分が務める学校の生徒たちがお金のために性的搾取の犠牲となっていることを知りました。中には6歳の生徒もおり、しかも、それが麻薬を買う金稼ぎのために家族によって行われていました。子どもが2~3日連れ出され、また家に戻ってくるのです。私は自分に何もできないことに無力さを感じていました。

モデルやダンサーのスカウトと偽る人に勧誘されたという大学生たちとも話をしました。学生たちはそのことを恥じ、誰かに打ち明けるのをためらい、特に警察には話したがりません。

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ワクチンボランティア 最高の日

By Steven Sanbo(第6690地区パストガバナー)

私が思い出すのは、何百人もの人びとの顔。希望、安堵、感謝、恐怖、喜び、興奮、絶望、不安、そして涙。マスクの裏に隠されたこれらはすべて、2月にアリゾナの集団予防接種センターで目の当たりにしたことです。

何百人もの、これほど多くの感情が浮き出た顔を見るのは、2014年、貿易学校を開くためにロータリーでグアテマラを訪れたとき以来です。活動現地付近でマグニチュード7.4の地震が発生し、村人たちは、支援、食料、水、シェルターを求め、行方不明の家族のための希望を必要としていました。私とほか2人のロータリアンは、シェルターボックスを出動させるボランティアとなり、希望に応えるために活動したことを覚えています。

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都市養蜂で「自然+コミュニティ」のスタイルを

京都東みつばちプロジェクト(Kyoto-East NICO² HONEY PROJECT)

寄稿者:仲田吉儀(京都東ロータリークラブ)

平安神宮の大鳥居のすぐ近くで、みつばちの飼育に取りくむ京都東ロータリークラブ会員(写真をクリックすると別のウィンドウで開きます)

平安神宮のすぐ近くで

京都市左京区に位置する岡崎地区は、平安神宮、京都国立近代美術館、京都市動物園、コンサートホールなどが集まる京都の文化ゾーン。私たちは、平安神宮の大鳥居を間近に臨むビルの屋上で、みつばちの飼育を始めました。

きっかけは、かつて35年の歴史ののちに終結したローターアクト復活の呼び水にするという発案で、かねてから都市養蜂に関心があり、都市養蜂家とのネットワークを有する森田会長肝いりのアイデアでした。巣箱を置いている岡崎地区は京都東クラブの所在地で、クラブのバナーには平安神宮の大鳥居の絵柄があしらわれています。まさに京都らしい、最高のロケーションでの試みとなりました。

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バーチャル社会見学

コロナ禍から育む奉仕

寄稿者:佐藤弥生(2720 Japan O.K. ロータリーEクラブ、社会奉仕委員長)

プロジェクトのきっかけは、当クラブの社会奉仕委員からのメッセージでした。その方は熊本県芦北町で「あしきた・まちのこども園」を運営しているのですが、7月豪雨の被災で子どもたちの当たり前の生活が困難になった、とのことでした。

メッセージには、「子どもたちに会員の仕事を見せることで、将来の夢や希望につなげてもらいたい」との思いが綴られていました。

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まちを元気にする若者をつなげ 新たなインスピレーションを与える!

~有田ロータリークラブ創立60周年記念事業として「まちづくりサミット」を開催~

寄稿者:上野山 栄作(2018-19年度有田ロータリークラブ会長)

Machidukuri Arida poster

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私はロータリー活動とは別に、地域のまちづくりにかかわっています。「まちづくり」の定義は難しいですが「住んで楽しいまちになるための行動」と私は考えています。行政ではなく民間が主体となり、いわば「自分たちが楽しくて行なっている」取り組みが、結果的にそこに住む人びとを豊かにしている。それが各所に多数あって連鎖が生まれることが大切だと考えています。

私の場合、5年前より行政に働きかけ、アメリカ・オレゴン州ポートランド市と有田川町をまちづくりのために連携させることから始まり、市民団体を発足しました。以来、多くのことを学び、現在ではポートランドと有田川の民間同士での連携が進み、文化交流や共同事業を行なっています。そのような活動を行なっていると、自ずと仲間が増えてきます。仲間が仲間を生んで相方向へと波及し、少しずつ地域が輝いていくことを実感できるのです。 続きを読む

天理こども食堂でのワクワク!教室

寄稿者:吉岡 毅(2018-19年度奈良ローターアクトクラブ会長)

十分においしく食べられるのに、外箱の破損・ラベルの印字ミス・納品期限切れなど品質には問題はないが市場で流通できなくなった食品、家庭や企業で余っている食品の寄付を受け、食べ物に困る人たちに配給する活動、フードバンク。これを支援するため今年度から、奈良ロータリークラブでは社会奉仕活動として食品や寄付金の贈呈をはじめました。私たち奈良ローターアクトクラブフードバンク奈良の会議に参加し、そこで「天理こども食堂」に出会いました。IMG_E5682 続きを読む

e-waste(電子廃棄物)を雇用につなげる

1寄稿者:Merrill Glustrom
(本稿は英語からの翻訳)

今日、コンピューター機器の使用は大幅に増え、通信、ビジネス、そして情報と娯楽の方法が変わりました。このように明らかな利点があるので、コンピューターが私たちの生活で重要な場所を占めているのは当然のことです。米国では4700万世帯にコンピューターが1台、さらに4000万世帯に2台以上のコンピューターがあります。

しかし、このような情報化の陰には、次のような重大な問題もあります。

  • アメリカ人は平均してわずか4年半で、新しいコンピューターに買い換える。
  • アメリカでは毎年、237万トンを超えるe-waste(電子廃棄物)が出ている。
  • アメリカでは毎日、142,000台のコンピューターが廃棄される。
  • 廃棄コンピューターの60%、そしてモニターの67%が埋め立て地にいく。
  • e-wasteは埋め立てごみの2%、そして有害廃棄物全体の70%を占める。

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“命のロータリーキッチンカー”で被災地を支援

寄稿者:中川宝星(2720 Japan O.K. ロータリーEクラブ)

2016年4月14~16日に発生した熊本・大分地震では、50名の死者が出たほか、多くの人が被災しました。石垣が崩れた熊本城の姿を記憶している方も多いのではないでしょうか。この際、世界各国ならびに日本全国のロータリークラブから第2720地区に多くの支援金を送っていただきました。まずはこの場を借りて、その際のご支援に心から感謝いたします。DSC_4270 続きを読む

なたね油で福島再生の可能性にかける

寄稿者:  早川 敬介(郡山北ロータリークラブ、第2530地区ロータリー財団委員長)
                石井秀樹(福島大学うつくしまふくしま未来支援センター 特任准教授)

なのはな

一般社団法人 南相馬農地再生協議会の会長 杉内 清繁さん

福島県の浜通り地区は、地震・津波・放射能汚染の複合災害を受けました。地震や津波で全国で2万人以上の尊い命が失われ、住居や農地をはじめ各種インフラが壊滅的被害を受けました。また放射能汚染でピーク時は県外避難者が16万人を超えました(福島県公表)。

今も風評被害で農業経営が立ち行かない農業者も多く、離農・耕作放棄が進んでいます。このような中、郡山北ロータリークラブは福島大学と連携し、離農・耕作放棄が顕在化した福島被災地で、菜の花の栽培と搾油により安全・安心な食用油を生産することで、農業者の営農再開を後押しし、農地の保全・活用を図るプロジェクトに乗り出しました。 続きを読む

ホームレスへの偏見をなくす

~ロータリーファミリーとして。「行動人」として。

寄稿者:林 怡君(エリーズ・リン、台北錫口ローターアクトクラブ会員)

Food Delivery and Talk 001長年、ロータリーファミリーの一員となってきた私は、地元の社会問題に対して関心をもつようになりました。さまざまな奉仕活動にかかわるうち、地元の町をより良く変えるために何ができるかと考えるようになったのです。

台北に住む人なら、路上生活者たちの複雑な問題を知っています。ただ、ホームレスに対する典型的な偏見のせいで、これら路上生活者たちは仕事がなかなか見つからず、悪循環から抜け出すことができません。この問題を解決し、彼らの基本的なニーズを満たし、この問題に対する人びとの意識を高めてホームレスへの見方を変えるために、私たちは行動を起こすことにしました。 続きを読む

革新的クラブの紹介:あすかロータリークラブのチームASUKA

情報提供者:植田俊應
(奈良県、あすかロータリークラブ2017-18年度会長)

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本年度、バリー・ラシン国際ロータリー会長は、地元地域の人びとへのインスピレーションとなり、次世代のために持続可能な活動を行っていこうと呼びかけています。

あすかロータリークラブ(第2650地区)では、この期待に応える革新的な活動を長年にわたって続けてきました。今回、直前クラブ会長の植田俊應さんに、クラブが実践している「チームASUKA」についてお伺いしました。

―― 「チームASUKA」とは? 続きを読む

不登校の難題にクラブ・京都市・専門機関が動く

Kyoto Rakuchu 1寄稿者:鈴木浩幸
(京都洛中ロータリークラブ)

皆さんは「不登校」をご存知ですか?

言葉はお聞きになったことがあっても、詳しくは知らないという方が大多数ではないでしょうか。 続きを読む

地方都市の小規模クラブ活性化

寄稿者:山口 清悦(滝川ロータリークラブ)

私は日本の北に位置する北海道の滝川ロータリークラブの第60代の会長をしています。滝川市は札幌市から電車で50分の場所に位置する人口4万人の小さな地方都市です。古くは公共交通の要所としてまた周辺の石炭産業の中心都市として農業、工業、商業がバランスよく発展してきた街です。名産品は玉葱、そば、米、小麦、合鴨、味付けジンギスカンなどです。観光は夏はグライダー、日本一の面積を誇る菜の花祭り、冬は幻想的な紙袋ランタン祭りなどがあります。É}1 続きを読む

職業奉仕の実践 -スクール☆ウォーズ-

寄稿者:山口和範(2570地区 高校生社会体験活動支援委員会 副委員長)

この記事は、ある県の荒廃に戦いを挑んだ、熱血ロータリアン達の記録である。高校中退率において、全国ワースト2位の県が、荒廃の中から健全な精神を培い、わずか数年で全国平均を下回った奇跡を通じて、その原動力となった信頼と愛を、余す所なくブログ化したものである…

TBS系列の往年の名作ドラマ「スクール☆ウォーズ」(下記※参照)のオープニングを彷彿とさせる出だしとなったが、私たちのストーリーも学校を舞台としている。

それは次の数字から始まった:和光高校写真1 (002)

「高校中退率3.0%、全国ワースト2位」

これは2005年当時の埼玉県が突きつけられた数字である。全国平均とは大きく水をあけられていた。 続きを読む

SDGs:「つづく社会」へのキーワード

 SDGs市民社会ネットワーク 稲場氏・新田氏とのインタビュー ~

SDGs goals

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3月24日(土)、パリのユネスコでロータリーデーが開かれます。そのテーマは「SDGs(持続可能な開発目標)」。17の目標から成るSDGsは、今や日本社会でもキーワードとなりつつあります。

今回のブログでは、一般社団法人SDGs市民社会ネットワークの稲場雅紀氏(専務理事・事務局長)と新田英理子氏(地域連携アドバイザー)からSDGsについてお話をうかがいました。 続きを読む

安心安全な街づくり ~スマホを活用した徘徊高齢者の捜索

寄稿者:浜本博志(大津中央ロータリークラブ)

Otsu Chuo RC 1「全国で1万5千人を突破」 この数字を見て何の人数だと思われましたか?これは2016年に認知症等による原因で行方不明になった人の全国総数です。警察庁が、認知症が原因と思われる行方不明者の統計を開始した2012年から、毎年その人数は増え続けており(2012年は9,607人、2016年は15,432人)、この5年間で1.6倍に達しました。世界的に見ても稀有である「高齢化社会:日本」を象徴しているともいえます。

私の暮らす滋賀県でも、昨年こんな事がありました。軽度の認知症だった高齢男性が、行き慣れた診療施設に行くといって、自転車で出掛けたまま行方が分からなくなったのです。 続きを読む

若者の献血離れに、ローターアクトが動く

寄稿者:春木優杏(2016‐17年度 姫路ローターアクトクラブ会長)

献血、というと皆さんはどういったイメージを抱かれるでしょうか?
「事故や手術で輸血が必要なときに使われている」
「血や注射針が苦手で・・・」
という方が多いのではないでしょうか。私自身もあまり馴染みがなく、ローターアクトクラブに入って献血の活動を知るまでは、同じようなイメージをもっていました。

大阪のとあるローターアクトクラブをお邪魔したときのことです。「献血」を主題とする例会が行われ、私はこのとき初めて、献血の必要性、重要性1に気づかされました。実際はガン治療などに血液の多くが活用されていること。日本では民間のボランティアによって血液供給が支えられていることを知りました。

そして、若い世代の献血ばなれが深刻化しているということ。 続きを読む

クラウドファンディングによる社会奉仕活動

寄稿者:富樫寿彦(中条ロータリークラブ)

中条ロータリークラブは、2016-17年度の社会奉仕活動として、新潟県胎内市の「夏井地区のフラワーブリッジに照明灯を寄贈する」プロジェクトを計画しました。以前から夜間の事故防止と防犯面で危険性を指摘されている場所であり、実現に際しては、クラウドファンディングを通じて、企画意図を説明し、不特定多数の人びとから広く支援を募る形を利用してみよう、と考えたのです。利用したのは、日本初で最大のクラウドファンディングサービスを提供する「READYFOR」です。after 続きを読む

ロータリーのお祭り「ワールド・フード+ふれ愛フェスタ」(WFF)

寄稿者:福田哲三(名古屋和合ロータリークラブ)

地元市民の皆さんに愛されているロータリーのお祭り、それが「ワールド・フード+ふれ愛フェスタ(WFF)」です。6万人以上が集まる一大イベントで、今回も去る10月22日(土)、23日(日)の2日間、第4回WFFが開催されました。地区内のすべてのロータリーファミリー(ロータリアン、ローターアクター、インターアクター、ライラリアン、米山奨学生、青少年交換留学生、学友等)が一つにまとまる大イベントです。Fure-i Festival 3 続きを読む

町の将来担う高校生 市政を模擬体験

寄稿者:多久島 隆(佐賀県、伊万里西ロータリークラブ)

70年ぶりに公職選挙法が改正され、選挙権年齢が18歳以上に引き下げられました。Highschool council Imari-west

そんな中、当クラブでは主権者教育の一助として「若き有権者たちに、市議会という最も身近な政治の現場を体験してもらいたい」という思いから、昨年11月に「高校生市議会」を開催。伊万里市議会の実際の会議場を使って、地元6高校(総勢1122人)からそれぞれ選ばれた男子2人、女子2人の計24人の「議員」が市政を模擬体験しました。 続きを読む

いじめのない社会を目指す『青い鳥』プロジェクト

寄稿者:嶋村 文男(東京東江戸川ロータリークラブ会長)

きっかけは当時中学一年生に入学した長男への「いじめ」でした。残念なことに、「いじめの問題」の記事が新聞に掲載されない日がないほど、日本各地で悲惨な事件が起こり社会問題化しています。

我が子への「いじめ」への対応が終わってからも、「大津いじめ事件」など、2、3カ月に一度くらい、新聞にいじめの報道がされる中、いつかロータリーで「いじめ問題」に取り組みたいと考えていました。anti-bullying forum for youth 1

2年前に会長になる事が決まってからは、クラブメンバーにその心の内を話し、理解を求め、プロジェクトをスタートさせました。地元、江戸川区教育長との面談、区内にある33の中学校校長会との交渉等を、メンバーで手分けして行いました。すべては「生徒が毎日元気で通えるいじめのない学校作り」を合言葉に、地域社会を良くするためのロータリアンによる社会奉仕活動となりました。 続きを読む

高齢者の‟お守り” 「救急リレーバトン」

寄稿者:梅澤 見堂(妹背牛[セモウシ]ロータリークラブ会長)

妹背牛(セモウシ)町は、北海道の中西部に位置し、石狩川がもたらした肥沃な大地が広がり、稲作を基幹産業とする、北海道で面積が3番目に小さな町です。妹背牛ロータリークラブは、1967年に創立し、昨年創立50周年を迎えました。会員数9名と小さなクラブですが、「地域に根差した活動」を合言葉に、和気あいあいと活動しています。
medical relay baton 3

人口の減少や高齢化が進むなかで、お年寄りが安心して暮らせるために何かできないだろうかと考えたのが、「救急リレーバトン」です。このプロジェクトは、一人暮らしのお年寄りが、自宅で急病や事故が起きたとき、救急隊員や医師に正しい情報を伝え、遠くにいる身内に連絡してもらうことを目的としています。 続きを読む

親子のニーズに応える「子ども食堂」

寄稿者:池田 茂(富山県、新湊中央ロータリークラブ会長)

わがクラブ25周年の記念事業として立ち上げた「いみず子ども食堂」DSC_0222では、毎月第一と第三土曜日に昼食の無料提供をしています。

近年話題になっている格差社会、相対的貧困、貧困の連鎖、等への取り組みを探っていたところ、家で寂しく一人で食事をしている子どもがいることを知りました。そして、そんな子どもたちを応援している「おたや子ども食堂」が高岡にあることも知りました。
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「ソ・ユ・ホ(即、有志で、奉仕)」で広がる触れあい

寄稿者:井上 毅(相模原橋本ロータリークラブ  公共イメージ・記録委員会)

2014年春、地元に2件のうれしいニュースがありました。市内2つのインターチェンジにOLYMPUS DIGITAL CAMERA近い「さがみ縦貫道路(圏央道)」が開通したこと、そして、日本の科学技術と産業のさらなる発展を支えていく「JR東海リニア新幹線の橋本新駅設置」が決まったことです。

相模原橋本ロータリークラブは、この夢と希望の膨らむ時期と時を同じくして発足した創立3年目のとても若いクラブです。私たちは、この抜群の立地条件に恵まれた相模原市(神奈川県)緑区橋本とその周辺地域を主なテリトリーとし、会員相互の親睦と友情を育みつつ、地域社会のさらなる発展を目指して奉仕・貢献活動に邁進しています。

そんな私たちの奉仕活動のひとつに、『ソ・ユ・ホ・・・即(そく)・有志で(ゆうしで)・奉仕(ほうし)』があります。まさに字のごとく、思った時に、参加できるメンバーで行う奉仕活動です。 続きを読む