祖国のマラリア根絶が私の使命

寄稿者:エリック・リスワニソ(ヌドラ・ロータリークラブ/ルサカ・ローターアクトクラブ会員[ザンビア])

マラリアについて最もやるせなさを感じるのは、予防できたはずの病気で家族たちが苦しんでいることです。子や親を亡くし、仕事や経済的安定を失うことは、悲惨な状況をもたらす可能性があります。

私は幼少時に両親を亡くし、私と弟妹にとって生活は困難となりました。幸い、親戚からの援助のおかげで学校を卒業し、弟妹たちの教育費をサポートできました。しかし、自分の経験から、親を失って一生苦しんでいるほかの多くの人の苦境に目が向くようになりました。結婚して2歳の娘がいる私にとって、特に5歳未満の子どもや妊婦に悪影響を及ぼすマラリアを根絶することは、他人事ではなく「自分ごと」です。

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ポリオ根絶 次はパキスタン

寄稿者:大和 豊子(岡山南ロータリークラブ、チームポリオジャパン)

Pakistan NID photo_2GPEI(世界ポリオ根絶推進活動)から毎週報告される野生株ポリオ発症数は、2018年の33例(パキスタン12例、アフガニスタン21例)と比べて、2019年は173例(パキスタン144例、アフガニスタン29例)とパキスタンで爆発的増加を示しています(2020年2月4日現在)。2020年にも新たな症例が報告されており、非常に厳しい現実です。

Pakistan NID photo_7 1月のポリオのデータ(クリックして拡大)

2019年12月、パキスタンのNIDs(全国予防接種日)に2日間参加した私たち「チームポリオジャパン」の13人は、現地のロータリアンから「2020年の発症を0にする」という意気込みを聞いたばかりでした。 続きを読む

安全な出産でホンジュラスの母子を守る

寄稿者:井上 毅(相模原橋本ロータリークラブ)

トロヘスCMIエコー検査_看護師皆さんはホンジュラス共和国をご存知でしょうか?

ホンジュラス共和国は、中央アメリカ中部に位置し、首都はテグシガルパ。日本からの直行便はなく、その距離からも日本とは縁の薄い国と思われるかも知れませんが、1935年2月外交関係樹立から80年以上の友好関係が続いています。民間の国際支援でも多くの日本人がホンジュラスで活躍しています。 続きを読む

ボリビアでの水頭症プロジェクト

寄稿者:長谷川幸雄(第4690地区[ボリビア]補助金小委員会委員長、チュキアゴマルカ・ロータリークラブ所属)

水頭症」とは、子供の場合は頭の肥大、大人の場合は想像を絶する頭痛を伴う病気です。

Hasegawa Bolivia今から20年ほど前、ボリビアのRTPテレビ局が水頭症患者救済キャンぺーンを大々的に行いましたが、残念ながら、結果は好ましくなく悲惨なものでした。脳内に溜まった水を取除くには特殊なバルブが必要で、当時の価格で300ドル、最低賃金のほぼ10倍で、貧しい家庭にとっては負担できない額だったのです。医者である私の知人は、頭痛薬アスピリンを処方するしかないという状況でした。当然、患者は激痛に耐えながら悲痛にも死に至るという現状でした。 続きを読む

赤ちゃんとお母さんの命、みんなで守る

By 国際ロータリースタッフ

ロータリーの「母子の健康」月間である4月、クラブではどのような活動に取り組んでいますか?20110110_IN_045

世界保健機関(WHO)によると、毎日およそ830人の女性が、妊娠と出産に関連する予防可能な病気で命を落としています。妊産婦死亡の99%が開発途上国で起きており、母親と新生児のおよそ半数が出産時、出産後におけるケアを受けていません。

5歳未満の子どもの死因の上位は、出産時の合併症、肺炎、出生時仮死、下痢、マラリアです。これらはいずれも、医療によって予防できる問題です。 続きを読む

母子を救うためのロータリーの取り組み

ロータリープログラム担当職員 Azka Asif(アズカ・アシフ)

人は誰でも最高水準の身体的・精神的健康を享受する権利を有しています。しかし、性別による差別がこの権利を侵害している場合が多々あります。経済的な理由や、女性は外出できないという社会慣習が原因となり、多くの女性が疾病を患いやすくなっている上、適切な処置も受けられない状態に置かれています。*

母子の健康に関するプロジェクトを通じて、ロータリー会員は国連の『持続可能な開発目標3:あらゆる年齢のすべての人の健康的な生活を確保し、福祉を推進する』という目標について、その達成を目指した取り組みを行っています。 続きを読む