寄稿者:江田慶子(2019-20年度ロータリー財団奨学生)
電気もガスも水道もない場所で本当の異文化理解

私が青年海外協力隊として4年間を過ごしたブルキナファソは、世界でも最も貧しい国のひとつで、国連開発計画(UNDP)による人間開発指数(HDI)では、189カ国中182位(2019年度)と最下位近くに位置しています。
私の配属先の女性組合では、伝統的な手法でシアの実から採れるシア脂(シアバター)を生産・加工・販売することで貧しい女性たちの収入向上を目指していました。赴任当初の私は、そこで働く女性たちが約束の時間に毎回遅れてくることにとてもイライラしていました。というのも、待ち合わせの時間から1時間以上待たされるのは当たり前、時にはすっぽかされることもあり、その度に「急用ができたから」とまったく悪びれる様子がないのです。口論が重なり、なかなか思うように仕事も進みませんでした。
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