素人にチャリティ開催は無理なのか? 日本のアクトが導いた答え

寄稿者:柿本知樹(名古屋熱田ローターアクトクラブ、Walk in Blue実行委員長)

ローターアクトに参加してから、ずっと考えてきたことがあります。

「いつか自らの手で企画をして社会の役に立つ活動をしたい」

2019年に入会してから、実に4年という歳月を経て、ようやくその願いが実現できました。そうして生まれた企画が、ファンドレイジング型チャリティ「Walk in Blue」です。

ただ、その実現までには長い道のりがありました。

<海外のチャリティに出会い、衝撃>

私が名古屋熱田ローターアクトクラブに入会したのは2019年7月のことです。ちょうど、その年の11月22~24日に上海での海外研修がありました。これがその後の転機となるのですが、私はこの研修へ参加できたことに運命を感じています。

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ポリオ根絶活動の現場から:研究所のイノベーションをリードする女性たち

ポリオ根絶活動のあらゆるレベルで、女性は重要かつ不可欠な役割を担っています。この度、デジタル技術を駆使して意思決定を行うWHO EMRO(世界保健機関の東地中海地域事務局)の4人の女性の視点に迫りました。

社会的規範への取り組み

©WHO/Pakistan

エジプトのギザには、世界的に有名なピラミッドだけでなく、現代医療の粋を集めたポリオ研究所(Polio Regional Reference Laboratory、略称RRL)があります。

そこで所長を務めるアミラ・ザグルールさんは、五つの部門を統括し、25人のチームと密に連携しています。彼らは子どもから採取した便や汚水サンプルを基に、定期的なポリオウイルス検査を行っています。さらに、エジプト、イラン、イラク、ヨルダン、スーダン、シリアでポリオ陽性と確認されたサンプルの塩基配列を確認し、その配列がほかのポリオウイルスと関連しているかどうかの判断を行っています。ポリオウイルスが検出された際に、厳しい時間的制約の中で迅速に対応することを目標としています。

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