青少年交換学生が考える平和

ロータリー青少年交換の学友たちに「1. あなたにとって平和とは?」「2. その実現に必要なものは?」を伺いました(『ロータリーの友』2022年2月号に掲載された記事より)。

後藤 久美(2001-02年度、第2530地区からハンガリーに派遣)
看護師(東京北Exchangeロータリー衛星クラブ会員)

1.人々の健康が不公平に扱われることなく保障され、安心した生活を送ることができること。人は心身の健康を維持できれば、他者を思いやる心を育める。自分から周囲へ、さらにその周囲へと愛情が連鎖して自然と心地よい空間が広がると、私は思う。相互の思いやりをたくさんつくるために、健康を保つシステムを構築している社会であることが、平和につながると考える。

2.看護師である私が患者さんに対し意識していることは、心のケア。患者さんの身体的回復に併せ、心の状態もより良くなるよう、気持ちに寄り添い、いかに笑顔を増やせるか。日々の経験から学んだことは、相手を思いやる気持ちが心の平和につながる、ということ。これからは、ロータリー衛星クラブの一員としても、このことを大切にしながら活動していきたい。

石黒 綾香(2016-17年度、第2750地区からフランスに派遣)
東京大学理学部生物情報科学科4年

1.平和とは、人々が“平和”のために頭を使わなくてもよいこと、そして、その先の未来や生活のために力を注げること。自分は現在、大学で最新の研究などを学ぶ日々を送る一方、ロータリーで活動していた頃と比べ、平和について考える機会が随分少なくなったと感じます。これは、自分が平和について考えなくてもよい環境にいるからであり、平和を目指す先にあるのはこのような世界ではないかと思います。

2.平和になるまで平和のために取り組み、平和になった途端、一斉に他のことに力を使う、というように頭を切り替えることはできません。人々が平和について考えなくてもよい世界をつくるには、自分が「平和のために活動する人」なのか、「その先の未来のために力を使う人」なのか、各自が役割を認識し、平和について考える必要のない空間を今から少しずつ増やしていくことが大切だと考えます。

坂口 申太郎(2017-18年度、第2690地区からアメリカ・イリノイ州に派遣)
慶応義塾大学法学部法律学科2年

1.私にとっての平和とは、何気ない毎日の「いつも通り」が続いていくこと。もちろん、戦禍や災害などがない状況を“平和”と呼ぶことが多いが、毎日ご飯を食べることができ、勉強に励み、バイトへ出かけ、帰る場所がある。こうした「いつも通り」の中にある小さな出来事にこそ、私は平和の意義を見出す価値があるように思う。

2.「いつも通り」とは、日々の生活の中にある「小さな幸せ」の凝集だろう。直近ではコロナ禍という、ある意味で平和とは対置される存在が、皮肉にも、そうした幸せを私たちに気づかせるきっかけとなった。この「いつも通り」の大切さに気づくことのできる人間としての謙虚さを、私は失いたくない。それは、あまりにも日常だからこそ難しいことなのかもしれないが。

山田 空(2019-20年度、第2760地区からノルウェーに派遣)
アメリカ・ショアラインコミュニティカレッジ経営学部オンラインコース

1.プロの料理人を目指す立場から考えれば、世界中の人が食べることに苦しまなくなることだと思います。食べることは生きる上で必須です。食事から得られるものも大きく、すべての人にとって重要です。ですが、現在は世界で約9人に1人が満足に食料を得られません。食料問題を解決するのはとても難しいことだと思いますが、まずはこのような人たちにも食料が行きわたるようにすることが、平和への一歩ではないかと思います。

2.二つの行動ができると思います。まずは、食料が不足しているところに食料を提供すること。世界ではまだ食べられる状態の食料が年間13億トンも廃棄されており、それを加工食品などにして届ければ、食品ロスの撤廃にもつながると思います。二つめは食料不足のところに赴き、現地で共に食料を生産すること。食料を作る技術を教えたりすることで、食料をただ提供するだけではなく、現地の人の自立にもつながると思います。

中山 貴弘(2006-07年度、第2750地区からブラジルに派遣)
内閣府規制改革推進室職員(JETROから出向中)(東京北Exchangeロータリー衛星クラブ会員)

世界一貧しい大統領として有名なホセ・ムヒカ元ウルグアイ大統領の夫人らと。中山氏は左端

1.ブラジルでの経験を経て南米のとりこになった。楽天的で情熱的、人と人とのつながりや家族との絆を大事にする価値観、人種に関係なく分け隔てなく接するマインドはとてもピースフルで居心地がよかった。南米は貧富の差も大きく、治安も悪く、物理的には平和とは言えないかもしれないが、素の自分を肯定してくれたブラジルでの生活は心に平穏をもたらしてくれた。多様性を認め、個人を尊重する寛容さが、私にとっての平和だ。

2.青少年交換事業が掲げる「小さな親善大使」という言葉があるが、中南米と日本をつなぐ懸け橋に自身がなるべく、大学時代はスペインに留学し、日本貿易振興機構(JETRO)に就職。チリ駐在を経て、中南米担当として3年間、各国の閣僚や在京大使たちと折衝を続けてきた。国家の代表者といっても最終的には人。個人的な人間関係を築ければ話も早い。多様性を認めて相手を尊重する姿勢があれば、お互いに譲れない部分に関しても落としどころを見つけて何とかなる、というのが持論である。

宮本 晴代(1999-2000年度、第2580地区からハンガリーに派遣)
記者

1.地球上のすべての人が、紛争や飢餓に苦しむことなく、明日の食料を心配することなく、人種や思想信条、性別などにかかわらず人権を尊重され、自由に生きられる状態であること。

2.まずは世界で起きている事象に興味を持ち、学ぶこと。異文化と触れあい、大きな「違い」があると知った上で、それを乗り越えて対話し、相互理解すること。一人一人がこれを実践すれば、平和実現に向けた取り組みをおのずと考えるようになると思います。特に将来を担う若い世代のリーダーシップは重要で、彼らの異文化交流は世界を変えるインパクトがあると思います。

【関連記事】
>> 特攻隊の体験を生々しく伝える 「自分の命を大切に」
>> ロータリーで平和を築く機会
>> 第二の人生を平和活動に捧げる

【最近の記事】
>> アカ族の人たちにトイレを
>> 「令和の寺子屋」プロジェクト
>> キーウを逃れたウクライナ人会員からのレポート

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中