By Fernando Pinto Nercelles(チリ、Pehuén de Las Condesロータリークラブ会員)

ここ数年、ロータリー会員、特にリーダーとしての立場にある人びとにとって、会員増強は難しい課題となっています。
私が委員長を担っている地区学友委員会では、学友との関係を維持するために、一人ひとり個別に連絡するという方法を用いてきました。これはこれで充実した経験ではありますが、十分とは言えません。地区で会合を重ねた結果、今こそ革新的な試みをすべきだということになりました。
私たちの地区では、ロータリー青少年交換の元参加者を対象としたことがありませんでした。そこで、学友委員会と青少年交換委員会が協力し、一つのチームとなって学友との関係構築という共通目標に取り組むようになりました。
まず、元交換学生に絞った新クラブ結成に焦点を当て、それに該当する150人のデータベースを頼りに同窓会を開催することにしました。招待状メールを送る際は、メール開封率と既読率を把握できるプラットフォームを使い、個別化された招待状を送りました。
しかし、Zoomを用いた同窓会に参加した学友はわずか4名でした。とはいえ、このうち3名は意欲的で、新クラブ結成の呼びかけに喜んで応じてくれました。これが本当の出発点となりました。
その翌日に会合が開かれ、「何か新しいことを始めよう」という結論に達しました。幸い、地区の青少年交換委員会は元交換学生やその家族とのネットワークと良好な関係を維持していたため、これを活用して関心をもってくれそうな人たちに電話をかけることにしました。
委員会の各メンバーは、少なくとも3名の元交換学生に連絡を取りました。また、ほかの友人や仲間も次回の同窓会に招待するようお願いしました。
この同窓会を成功させるため、チーム全体で協力しました。招待状を送り、出席者リストを確認したほか、プレゼンテーションを用意しました。また、バリュープロポジション(価値の提案)の準備もしました。その価値とは、青少年交換の学友による新クラブを通じて協力し合い、国際的ネットワークを活用して社会奉仕を行い、地区活動における新たな力となり、新たな交換学生たちのメンターになるというものです。
驚いたことに、100名の学友が同窓会に参加してくれ、私たちは新クラブ結成の提案を提示することができました。学友たちは、ロータリーとのつながりを再確認し、留学の美しい経験を思い出すと同時に、ロータリーに恩返しをする方法があることを知って、とても喜んでくれました。学友たちは、「ロータリーが人生を変えてくれた」と口々に話します。
そうして、すべての手続きを済ませた後、元交換学生26名による新クラブ、Sin Fronterasロータリークラブを結成しました。以前は不可能だと思われていたことを、協力によってわずか数カ月で成し遂げたのです。私たちは、すべてを一から考え直し、まったく新しいものを生み出しました。
ロータリーとのつながりを再構築したことで、機会が広がり、多くの人生が変わったのです。
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