グローバル補助金申請書の承認のチャンスを高めるために

よくある質問に補助金担当スタッフがお答えします

ロータリー財団は、ロータリーの重点分野のいずれかに該当する大規模で持続可能な活動を支えるために、2013-14年度にグローバル補助金を導入しました。以来、この補助金は大きく成長し、補助金の授与数は50パーセント以上増加しています。2019-20年には1,350件のグローバル補助金が授与され、その総額は1億ドルを超えています。

ロータリー勤続歴25年の財団補助金担当ディレクター、アビー・マクニア(エバンストン・ロータリークラブに所属)が、グローバル補助金申請書の承認のチャンスを高めるためのヒントをご紹介します。

※この記事は、『Rotary』誌2020年11月号に掲載された記事を翻訳・編集し、日本の読者向けに【日本向けのアドバイス】を追加したものです。

1. 理想的なグローバル補助金申請書とはどのようなものでしょうか?

受益社会(プロジェクト実施地)の人たちが地域社会の調査に十分に参加したことがわかる申請書であることが重要です。受益社会の人たちとの対話を通じて、地域の住民が何を望んでいるのかをより深く理解できます。そうすることで、住民のスキル、創造力、知識を生かし、プロジェクトのインパクトを最大限にできます。理想は、受益社会の人たちと協力してロータリアンがプロジェクトを立案することです。地域社会に既に存在する強みを生かすことで、プロジェクトの成果がさらに大きくなります。

【日本向けのアドバイス】
ロータリアンが、特に援助国側の目線で最善と思われる方法や高い目標を押し付けてしまっていないかどうか、細心の注意を払いましょう。支援を受ける人たちがもつ技術や知識を生かせる方法を、一緒に模索すべきです。受益社会の人たちが十分な計画を立てられていないと思った場合にも、彼らの知識や技術を高め、ともに考え、十分に理解を得てから計画を修正するようにします。

受益社会の人たちの手の届かないところにプロジェクトを取り上げて、上から修正してしまえば、その人たちにとって「自分たちのプロジェクトである」という意識が薄くなり、協力意欲をそいでしまうことになります。援助国側の都合で焦ってプロジェクトを実行するのではなく、時間がかかっても、実施地の人たちのペースに歩みを合わせるべきです。

2. 補助金申請書によく見られる間違いは何ですか?

正しい目標に焦点を当てていないことです。プロジェクトがロータリー財団のいずれかの重点分野の目標に一致していることを確認してください。これらの目標は、「重点分野の基本方針」に記載されており、いずれも大きな目標です。一方、申請者は、例えば「コミュニティセンターに調度品を備えつける」など、小さな目標を考えていることが少なくありません。そのようなプロジェクトには、地区補助金が適しています。グローバル補助金申請書が承認される可能性を高めるには、財団の目標のいずれかにプロジェクトが一致していることを確認した上で、その達成方法を入念に考える必要があります。

【日本向けのアドバイス】
グローバル補助金では、「取り組むプロジェクトの成果を持続していくための知識、技術、考え方、意欲/モチベーション」を提供し、受益社会の人たちの「心に変化をもたらす」ことを重視しましょう。「もの」の寄贈はその手段の一つとなりますが、寄贈だけでは持続的な変化をもたらすことは困難です。

3. 補助金が使えない費用には、どのようなものがありますか。

地域社会でよい活動をしている他団体を支援したいと考えるクラブが多くあります。しかし、他団体が必要なものだけを申請書に挙げたのでは、承認が難しくなります。例えば、学校がかかわるグローバル補助金プロジェクトの場合、器具の提供を含むことはできますが、プロジェクトの焦点は教員の能力やスキルの向上であるべきです。器具の提供が主要な要素である学校プロジェクトは、グローバル補助金の受領資格がありません。プロジェクトの長期的な持続可能性を確実にする方法のひとつは、受益社会の人たちにかかわってもらうことです。

【日本向けのアドバイス】
プロジェクトの立案に参加してもらう「受益社会の人たち」とは、支援先の組織の代表者や協力団体のスタッフではなく、最終的な受益者または受益者と直接接する人たちを意味します。例えば、支援先が学校や病院である場合、生徒や患者の意見を聞くことは難しいかもしれませんが、教師や保護者、医師や看護師などにプロジェクト立案に参加してもらうことができます。

4. ロータリアンから最もよく受ける質問はどのようなものですか?

「プロジェクトのパートナーをどう見つければよいか」という質問です。そのような質問があった場合、協同提唱者を募っているグローバル補助金プロジェクトを「ロータリーショーケース」で探すことをお勧めしています。実施地、地区、クラブで検索もできます。また、協力できるプロジェクトを見つけるために「プロジェクトフェア」に参加するのもよいでしょう。今年は、プロジェクトフェアの多くがバーチャルで実施されました。さらに、協力できるプロジェクトやクラブがあるかどうかを、ロータリー行動グループに連絡して尋ねてみることもできます。

【日本向けのアドバイス】
言葉の問題が壁になっている場合は、海外経験の豊富な会員や学友などに協力してもらうとよいでしょう。財団や米山学友、ロータリー平和フェローやグローバル補助金奨学生がプロジェクトの橋渡しをするケースも増えてきました。姉妹クラブや親睦グループあるいは海外取引先など、会員の持つネットワークがないかどうか情報を交換しましょう。

ショーケースでプロジェクトを探す場合は、事前にクラブ全体で、取り組むプロジェクトの規模や活動内容について合意しておくことも重要です。実施地だけでなく、活動の種類や分野、資金規模、労力、期間を想定して、自分たちに合った計画の枠組をイメージして絞り込みます。会員の専門性を生かせそうな重点分野でプロジェクトを探すのもいいかもしれません。また、立案から実施、完了までに何年もかかる場合があることを考慮して、役割分担を決めておくことも必要です。

5. 申請において援助が必要な場合、誰に相談できますか?

まずは、ご自分の地区に連絡してみましょう。通常、地区の委員会が設けられており、あなたの関心分野に詳しいロータリアンを紹介してくれます。また、ロータリー財団に直接連絡することもできます。自地区を担当する補助金担当職員(リストと連絡先はこちら)は、プロジェクトのアイデアを確認した上で、該当する重点分野に詳しいロータリー財団専門家グループのメンバーをご紹介したり、プロジェクトの立案のお手伝いや、受領資格についてのアドバイスなどをすることができます。日本の地区を担当する補助金担当職員には、日本語で連絡できます。また、各重点分野の担当職員も、それぞれの分野で最大限の成果を上げるためのアドバイスを提供できます。

【日本向けのアドバイス】
クラブや地区の会員の「リソースを収集」をする、つまり、会員がどのような知識、経験、つながりを持っているかを調べるのもよいでしょう。それによって、プロジェクトに必要な知識や経験、あるいは海外とのネットワークを持つ会員、語学力やインターネットの知識があるローターアクターや学友が見つかり、彼らの参加や協力が得られるかもしれません。

グローバル補助金ガイド地域調査の方法もダウンロードしてご利用ください。

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