コロナ禍と闘う力を地域社会に

By ボナベンチャー・ファンドハン(「地域社会の経済発展」重点分野担当マネージャー)

コロナウイルスは全世界、特に発展途上国の労働者階級に深刻な影響を与え、公衆衛生への脅威のみならず、数百万という人びとの生計と福利に長期的なダメージを及ぼしています。最終的にどれほどの影響となるのかは誰にもわかりませんが、新興市場や発展途上経済の大部分が後退を余儀なくされるでしょう。

コロナ禍による労働市場への影響に関する国際労働機関(ILO)の最新データによると、部分的・全面的なロックダウンにより、非公式経済における労働者、世界の数億という企業、接客サービス業に破滅的影響が及んでいることは明らかです。 

Brookings Instituteの記事によると、貧困者数は4億2千万人から5億8千万人に跳ねあがると推定されています。「コロナウイルス流行と就労危機が進むにつれ、最も弱い立場にある人たちを守る必要性がさらに緊急となる」と話すのは、ILOのガイ・ライダー事務局長です。「数百万もの労働者にとって、無収入となることは、食べ物がなくなること、そして生活の保証や未来がなくなることを意味します。世界中の無数のビジネスは、かろうじて生き延びている状態です。資金の蓄えが底をつき、クレジットも使えなくなっています。これが労働の現場で起きている現実です。今すぐ手を差し伸べなければ、これらのビジネスはただ消えてしまうのみです」

ロータリーの世界的ファミリーは、地元地域であろうと海外であろうと、苦境に立たされている人たちを支え、力を与えることのできる立場にあります。コロナ禍において地域社会の調査を行うには、革新的で入念な計画が必要とされます。しかし、ロータリー会員は地域社会でコロナ禍の打撃を受けているビジネスを特定し、その影響を少しでも和らげる対策を立てることができます。自治体や地元団体が発行している二次データも参考になりますが、地域社会の現状をリアルタイムで知る上で重要なのは、事業者や市民から直接一次データを集めることです。

コロナ禍における地域社会の経済発展プロジェクト:地域社会調査のヒント

  • 対面での接触をできるだけ避けるため、オンラインを活用する。プロジェクトチームとの会議や打ち合わせには、電話、Zoom、Google Hangout、Skypeといった手段を使う。
  • オンラインのアンケートツールを活用する(WhatsApp、ショートメール、Eメールなど)。Google FormsやQualtricsなどのデジタルアンケート作成ツールもよく使われる。
  • 直接会う代わりに、地元のビジネスリーダーを集めてZoomやSkypeでバーチャル集会を開く。
  • 安全対策を徹底させる。直接会ってデータを収集する場合、三密の回避、マスク着用、手洗いや消毒といった安全対策を必ず取り、調査担当者、参加者、周囲の人びとを守る。
  • 直接誰かと会う場合、除菌キットを携帯する。石鹸、手の殺菌ジェル(アルコール度60%以上)、マスク、スマートフォン除菌グッズなどを常に持ち歩く。情報の記入をお願いする場合、ペンの貸し借りをなくすために十分な数のボールペンを用意しておく。
  • 地元で定められている安全手順や規制があれば、それを守る。

個人、家庭、地域社会の対応力と回復力を高める上で重要なのは、経済的資産やリソースへのアクセスです。こうした資産が一気に減れば、回復が困難になります。困難な立場に陥ってしまう人の数を減らし、人びとの対応力と回復力を高めることをが大切です。クラブが実施するプロジェクトでは、緊急の対策(短期的ソリューション)を通じて人びとの生計を安定させながら、早期回復を支援する計画(長期的ソリューション)を立てる必要があります:

短期的ソリューション:複数の目的を満たすような援助を行う。例えば、地域で困難な立場にある人びとに必需品を届けることで、生活の基本的ニーズを満たし、貯金からの支出を減らし、職場や仕事での感染リスクを減らすことができます。以下はその例です:

  • 食事券
  • 医薬品
  • 医療機関に行くための移動手段の提供
  • 防護具(マスク、手の除菌ジェルなど)の提供、など

長期的ソリューション:ウイルス流行時の地域社会の経済発展プロジェクトの目標は、地域社会(とその市民)の早期回復です。以下はその例です:

  • 新しい職に就くための研修
  • 新興市場や利益をもたらす市場へのアクセスを支援
  • 融資やマイクロローンへのアクセスを支援
  • 農業従事者による作物の多様化を支援
  • 女性の再就職を支援
  • 農業従事者の組合加入を支援、など

コロナウイルスは世界中の人びとの生計を脅かしています。地域社会の経済を保持する最善のアプローチは、クラブ、市民、地元ビジネスオーナーが一体となってソリューションを生み出すことで、困難な立場に陥る人の数を減らし、地域社会と市民の対応力と回復力を高めることです。

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