母の夢

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姪に囲まれたReem Ghunaimさん(写真提供:Moataz Al Sadey)

By Reem Ghunaim

私は、パレスチナ出身のロータリー平和フェローです。母は1948年に家族とともに難民となり、父の村でも1967年に村民全員が避難を余儀なくされました。私の家族の半分近くがパレスチナ難民です。

私はタルカレムで生まれ育ちました。タルカレムには1948年の「ナクバの日」(イスラエル建国によって居住地を追われたパレスチナの人々が、その歴史を嘆く日)以来、二つの難民キャンプがあります。一つは中心街の私の高校の隣にあります。もう一つは町の東端に位置しており、東から町に入るときに真っ先に目にします。

大人になってから、家族や友人、また難民だった隣人やその親戚から話を聞きました。私の二人の叔母も、子どもの頃にどのように故郷から逃げたかを語ってくれました。畑で遊んでいて、キュウリを取ったり、それで大きな山を作ったりしていたとき、付近で爆弾が炸裂して煙の雲が上り、すぐさま彼女たちの叔父さんが安全なところへ逃げなさいと叫んだそうです。

教育の大切さ

母が教育を受けていて私は幸運でした。彼女は、平和を求めるなら教育を受け、共感と思いやりを育むべきだと言い、奉仕は義務であって選択肢ではないと教えてくれました。母との話が、私の平和への夢と願望を形づくりました。

母と叔母は、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)のおかげで教育を受けることができました。教育には暴力の連鎖を断ち切る力があり、紛争地では教育へのアクセスがとても重要となります。女性にとってはなおさらです。UNRWAがなかったら、母が私を平和構築の道へと導くこともなかったでしょう。

人道的支援を必要とする500万人以上のパレスチナ難民は皆、私の家族と同じような経験をしています。戦争、抑圧、貧困のために、毎分20人が故郷を追われています。難民危機は地域的な危機ではなく、人間の危機です。

ヨルダンのラニア王妃の言葉は、私にインスピレーションを与えてくれました。「平和は、けたたましいサイレンの音ではなく、母親の優しい声を聞きながら子どもたちが眠れること。家が壊されるのを見ることではなく、積み木で遊ぶこと。友だちを作ることであり、失うことではない。将来の大きな計画を夢見ることで、未来はあるのかと悲観してしまうことではない。平和とは希望でもあり、平和を求める声を上げることが、世界中の何百万人もの人びとに希望を与えることになる」

私は、平和を築く方法を求めて海を渡り、デューク大学と米国ノースカロライナ大学チャペルヒル校にあるロータリー平和センターにやってきました。ロータリーは、平和のための教育と奉仕という点で私の家族と価値観を共有しているので、家族から離れていても寂しさを感じることはありません。私は現在、「平和のためのロータリアン行動グループ」 のエグゼクティブディレクターを務めており、平和センターでの教育と研修を活用して、ロータリアンの平和構築活動を推進しています。また、自分のスキルを伸ばすために、ロータリーの積極的平和アカデミーでも学びました。

2019年ロータリー国際大会

アカデミー修了後、私はハンブルグでの2019年ロータリー国際大会でワークショップを開き、参加者が平和プロジェクトを概念化し、創造的に平和構築に取り組めるよう支援しました。このワークショップがきっかけとなり、ジュネーブの国連でも講演するよう招かれました。私の目標は、ワークショップを通じて平和団体とロータリアンが協力し、積極的平和の実現に向けて取り組めるようになることです。

積極的平和の柱の一つは、人の権利を受け入れることです。ロータリアンは 「人権宣言」 を起草し、署名しました。ポピュリズム(大衆迎合主義)とテロが激化する中で、平和構築者として団結し、これらのイデオロギーに抵抗することが私たちの義務です。平和構築者は、強固なネットワークを築いて協力し、相互理解を深めていかなければなりません。私たちは、恐怖ではなく信頼を育て、無知に打ち勝つ教育を推進し、病気を防ぐ保健システムを確立し、貧困を緩和する開発に力を入れ、安全な水へのアクセスを促進しなければなりません。

母はいつも夕食時に、自分の夢は人に奉仕する子どもを育てることだと話していました。私は彼女の夢を叶えるために日々がんばっています。それを後押ししてくれるロータリーに感謝しています。
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平和のためのロータリアン行動グループ(RAGFP)は、ロータリアンが積極的平和を築いていけるよう、情報を提供し、参加を促進し、エンパワメントすることを使命としています。ロータリアン行動グループについて詳しくは、こちらのページをご覧ください。

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