寄稿者:名高祐子(相模原橋本ロータリークラブ、社会奉仕委員長)
ポンデケージョ、エスペチーニョ、ムケッカ...皆さんはめしあがったことがありますか?
2020年に東京オリンピック・パラリンピックが開催となり、相模原ではブラジルチーム8競技の事前キャンプが実施されます。そこで当クラブでは4月、『ブラジルってどんな国』と題し、ブラジルについて理解を深めるためのイベントを開催しました。地球のちょうど反対側からお越しの選手団、関係者、観光者をお迎えするにあたり、テレビではよく目にするものの意外と知らないブラジルについて知っていただきました。
今回の参加者はクラブ会員と家族にとどまらず、地元コミュニティの方々にもお集まりいただき、当初の予定人員を大きく上回る約90名が参加。ブラジルへの関心の高さを感じました。また、自治体の区長や相模原市のオリ・パラ課やシティーセールス課の職員、ブラジルに留学した元ロータリー青少年交換学生、元SC相模原選手(ブラジル国籍:現横浜F・マリノス通訳)など多くのゲストもお迎えしました。
幅広い年齢の方が気軽に参加でき、主催者も参加者も楽しめることを重視し、食文化の紹介が最適であると考え、ブラジル料理を楽しみながらブラジルについて勉強する会としました。ブラジル料理といえばシュラスコ料理が知られおり専門店も多くありますが、より身近なブラジルを感じてもらうために家庭的なメニューを準備しました。
ポンデケージョ、エスペチーニョ、パステウ、フェイジョアーダ、ムケッカ、赤ビーツのゼリー、ブラジルコーヒー、ガラナドリンク、アサイードリンク。また、お子様用におやつのパソキッタもご用意。これまで口にすることのなかった料理の一品一品に参加者の会話も弾み、和やかな雰囲気でスタートしました。食事の合間にメニューの解説をはさみ、ドリンク等はアマゾン特有の木の実や果実を原材料としていることや、ブラジル人のスタミナ源が肉だけではなく豆であることなど、ブラジルの食文化について知識を共有できたかと思います。
そのほか、公用語であるポルトガル語のレッスン、熱帯雨林気候の豊かな生態系や想像を絶するスケールの「イグアスの滝」の紹介、世界遺産となった首都ブラジリアの市街地計画に基づいた街並みの解説など、いずれも新鮮なブラジル情報となりました。また、知っているようで実は良く知らなかったリオのカーニバルについて、開催時期や歴史、衣装や山車、列の並び順や各ダンサーの役目など、パレードの動画を紹介しながら学びました。
最後には突然カーニバルのダンサーが登場!参加者も巻き込んで全員でサンバのレッスンとなり、会場全体がカーニバルさながらの盛り上がりとなりました。日本人の気質からして、一緒に踊ってくれるだろうかと心配しておりましたが、女性ダンサーのパワフルな掛け声で一同総ダンサーとなり、楽しいサンバタイムとなりました。
短い時間でしたが、楽しいときを過ごすことで「陽気で明るい」というイメージ通りのブラジルを体感できました。食文化・自然・簡単な挨拶を覚えていただいたことで、今後、ブラジルから相模原に訪れる多くの方に親近感と関心をもっていただき、日本人流のおもてなしの心で御迎できれば幸いです。
ご参加いただいた皆さま、Obrigado/Obrigada
>> 本稿はポルトガル語版の公式ブログでも掲載されました
>> 相模原橋本ロータリークラブのフェイスブックページ
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