国連難民高等弁務官事務所によると、紛争や迫害により家を捨てて逃げなければならない人は、毎日44,400人に上るそうです。
ロータリーでは、平和フェローシップ、奨学金、奉仕プロジェクトを通じて、紛争や対立の原因となる課題(貧困、不平等、民族対立、教育の欠如、リソースの不平等分配など)に取り組んでいます。
以下に、日本と海外のクラブによって実践された関連プロジェクトをご紹介します。
- 筑西きぬロータリークラブ(茨城県):海外からの留学生を地元の小学校に派遣し、各国の文化紹介や遊びを交えたプログラムを通じて文化交流を促進しました。民族的な敵対感情による不穏な出来事が度々メディアで取り上げられる今日において、子どもたちに海外諸国への親しみをもってもらい、文化的差異への理解を促進する意義あるプロジェクトとなりました。
- West Naujan and Calapanロータリークラブ(フィリピン):キリスト教国である同国で、イスラム教徒の子どもたちを支援するプロジェクトを実施しました。クラブ会員は、疎外感を抱くことが多いというイスラム教徒の子どもたちと直に話してその体験談を聞き、アラビア語による授業をサポートする教材一式を寄贈しました。子どもたちは、自分たちの文化を理解してくれる人がいることに強く勇気づけられました。
- Mount Aureolローターアクトクラブ(シエラレオネ):貧困の原因となっている政治的腐敗の問題に一石を投じようと、「法律とガバナンス」をテーマとした青少年コンファレンスを開催しました。有識者が講演者やパネリストとして招かれ、多くの生徒や青年グループのリーダーが出席しました。
これらのプロジェクトは、いずれもロータリーショーケースで紹介されたものです。皆さんのクラブで実施された職業奉仕プロジェクトもぜひご紹介ください。また、ご紹介いただける場合は、プロジェクトの様子をとらえた写真のアップロードもよろしくお願いいたします。
ロータリアン行動グループ
ロータリーには、平和構築と深く関連するロータリアン行動グループがあります。グローバル補助金プロジェクトで「平和と紛争予防/紛争解決」分野のプロジェクトを計画される場合は、これらのグループのロータリアンと連絡を取り、効果的なプロジェクトとするためのアイデアとヒントを得ることができます。
ロータリーのパートナー
より効果的で持続可能性の高いプロジェクトを計画するため、クラブはロータリーのパートナーと協力することができます。
- 経済平和研究所(Institute for Economics and Peace):経済平和研究所は、平和の経済的価値を測定し、報告することを主な活動内容としています。教育や地域に根差したプログラムの実施を通じて、地域社会の安定性を高めています。
- 国境なき調停者団(Mediators Beyond Borders International):世界中の地域社会に調停と平和構築のスキルを提供しています。活動目的は、紛争からの復帰、相違の理解、状況悪化の防止といった分野で各地域社会の能力を高めることです。
- ハビタット・フォー・ヒューマニティ(Habitat for Humanity):住む場所を必要としている個人や家族のために家を建てる、または改善する活動をしている世界的な非営利組織です。クラブは、日本のハビタット支部と直接協力することができます。
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