~ロータリーファミリーとして。「行動人」として。
寄稿者:林 怡君(エリーズ・リン、台北錫口ローターアクトクラブ会員)
長年、ロータリーファミリーの一員となってきた私は、地元の社会問題に対して関心をもつようになりました。さまざまな奉仕活動にかかわるうち、地元の町をより良く変えるために何ができるかと考えるようになったのです。
台北に住む人なら、路上生活者たちの複雑な問題を知っています。ただ、ホームレスに対する典型的な偏見のせいで、これら路上生活者たちは仕事がなかなか見つからず、悪循環から抜け出すことができません。この問題を解決し、彼らの基本的なニーズを満たし、この問題に対する人びとの意識を高めてホームレスへの見方を変えるために、私たちは行動を起こすことにしました。
こうして立ち上げた「Stone Soupプロジェクト」では、家族、友だち、同僚、市民から募金を募り、その資金で食材を買って調理し、ホームレスの人たちに弁当を配りました。弁当を配った後には、一緒に座り、彼らのストーリーに耳を傾け、それぞれが抱えている問題を理解するよう努めました。
「この活動に参加したおかげでホームレスへの偏見がなくなった」と友人たちが口にした時には、活動をやってよかったとつくづく実感しました。
地元の人たちのやる気を引き出し、一緒に活動すること。これこそ、行動することの真の価値ではないでしょうか。行動を通じて人びとにインスピレーションを与えることができるのです。
社会問題への取り組みは容易ではありません。私たちも、多くの課題を克服する必要がありました。長年ホームレスへの支援活動を行っている団体と会ったり、近隣住民からの反発を配慮して慎重に活動の場所を選びました。また、実際にホームレスの人たちと会って、現状やニーズを聞きました。「行動人」として、これらの課題を通じて学び、成長し、その知識を人道的奉仕に役立てたいと思います。
状況を少しでも変えたい、という願いから始まったこの活動も、行動を起こさなければ実現は不可能でした。「行動人」としての精神は、誰の心にもあります。問題に目を向け、それに取り組むための一歩を踏み出すことが大事なのです。自分一人では難しくても、思いやりある人が集まれば、行動のインパクトを大きく高めることができるでしょう。
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