地方都市の小規模クラブ活性化

寄稿者:山口 清悦(滝川ロータリークラブ)

私は日本の北に位置する北海道の滝川ロータリークラブの第60代の会長をしています。滝川市は札幌市から電車で50分の場所に位置する人口4万人の小さな地方都市です。古くは公共交通の要所としてまた周辺の石炭産業の中心都市として農業、工業、商業がバランスよく発展してきた街です。名産品は玉葱、そば、米、小麦、合鴨、味付けジンギスカンなどです。観光は夏はグライダー、日本一の面積を誇る菜の花祭り、冬は幻想的な紙袋ランタン祭りなどがあります。É}1

クラブ創立は1958年8月16日、RI加盟承認は同年11月13日。日本で271番目の承認です。例会は毎週木曜日の昼12時30分から午後1時30分で、食事は12時から来た順番に食べることが出来ます。

今年度会員数は95名でうち女性会員は4名、最年長は83歳、最年少は41歳、平均年齢は61歳です。これまでの在籍会員数は531名です。また年間予算総額は約2500万円です。クラブの最多会員数は1996年の133名で、その後人口減と景気の低迷で2009年には100名を割り込み、2013年に84名まで減少しましたが、この2年間で11名増の95名まで戻しました。

数値的には滝川市の総人口の421人に一人がロータリアンとなります。今回は、私たちのような地方の小規模クラブの活性化に欠かせない社会奉仕活動を紹介します。

【JR滝川駅ホームに「Rotary待合室」を設置】JR北海道は大赤字ですので、他のJR各社と違いÉ}5乗降者の少ない駅ホームにはなかなか風除室を設置してくれません。北海道滝川市はとても寒い地域で厳冬期はマイナス20℃から30度になることもあります。雪、風、雨から住民を守る為に立ち上がったのが当クラブの渡邉パストガバナーと当時の理事役員です。滝川ロータリークラブが資金援助をして設置したことで、奉仕の理想や四つのテストなどの看板表示また広報板として利用させて貰っています。この赤いポスターは2510地区國立金助現ガバナーが作成した「世界でよいことをしよう」のポスターです。

É}2【「公益財団法人そらぷちキッズキャンプ」に対する継続的支援活動】滝川市江部乙丸加高原に所在し、小児がんや心臓病などの難病と闘う日本中の20万人の子供たちを受け入れる医療施設を完備したアジア初の夢のキャンプ場です。毎年設備や備品を寄贈しています。写真はロータリーが一昨年寄贈した森のツリーハウスです、車椅子で森を散策できるように木道も昨年整備しました。私と握手をしているアメリカ女性É}7はアメリカにある本部シリアスファンの役員で、創立者ポールニューマンの娘さんクレア・ニューマンさんです。ポール・ニューマンは、ご存知のように映画「明日に向かって撃て」や「スティング」などの主役をした男性俳優です。

【赤ちゃんにキッス】これは、青少年奉仕事業の中で、他機関へ移管した代表的な事業です。市内高校生に生後3~4か月の赤ちゃんに触れる機会を提供し、全員が将来良い母親や父親となるよう意識付けをすることを目的としています。その有益性が認められ、現在も滝川市保健センターの正規事業として継続実施されています。

次に広報活動を紹介します。

【FMラジオ局での「ROTARY HOUR」放送】滝川市にあるコミュニティFMラジオ局でÉ}6「ROTARY HOUR」全18回を放送中です。目的は市民向けにロータリーの話を分かりやすく説明して、認知度をアップ、理解者を増やすことで会員増強にも繋げます。会長以下ロータリー財団や米山奨学会委員長らがそれぞれの担当を受け持って毎月2回放送しています。

【滝川ロータリー広報紙の作成】内容はロータリーの奉仕の精神、RIの歴史、ポリオ撲滅活動、滝川クラブの事業紹介、毎週の例会要領、同好会活動を掲載しています。北海道では一番読者が多い地方紙である北海道新聞にこの広報紙を織り込むとともに、グループ内の他クラブにも配布して認知度アップと会員交流を促進しています。また新会員勧誘に対する説明ツールにも使っています。

【クラブ会報のデジタル化】今年度からクラブ会報のデジタル化を実施、会員にメール配信をしています。従来のホームページの他にFACEBOOKページも作成して若い世代への発信力を強化しています。

最後に、会員親睦活動を紹介します。

【夜間勉強会「木曜フォーラム」】年に6回実施するこのフォーラムでは、講師は会員が務め、テーマはロータリー関連に限定しています。また勉強会に先立ち情報委員会により新会員オリエンテーションも同時開催しています。毎回40名位の会員が参加しています。

【同好会活動】野球・ゴルフ・麻雀があり、特に野球同好会は全国ロータリー甲子園野球大会準優勝の実績もある自称強豪チームです。今年6月の甲子園での試合も日も決まり現在イメージトレーニングに励んでいます。

このように、多角的なアプローチでクラブ活動を展開し、さらなるクラブの活性化をはかっています。

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