By 国際ロータリースタッフ
最近、ロータリーで「ブランディング」という言葉を耳にした方も多いでしょう。「ロータリーのブランドって何?」と感じている方も少なくないはず。そんな方のために、今回はブランディングについてできるだけわかりやすくご説明します。
そもそも「ブランド」とは?
「ブランド」というと、シャネルやグッチなどの高級ブランドを思い浮かべますが、ブランドとはそれだけではありません。「ブランド」は「区別する」ために必要であり、他企業や競合団体との「差別化」に欠かせないものです。
例えば、見た目がほとんど同じバッグが2つある場合、ロゴを入れるなどして、一方が自社製、他方が他社製であることを顧客に示します。客はそのロゴを見て、品質なりイメージなりを連想し、それが購買の決断に大きな影響を与えます。
非営利なのになぜブランディング?
近年、ボランティア志向が強い若い人や、企業の社会的責任(CSR)に関心を寄せる企業が増えています。また、非営利や共助活動への関心から、日本でも寄付文化が育まれつつあります。それに伴って、日本でも多くのNPO法人が活動するようになりました。
その中からロータリーを選んでもらうには、ロータリーの独自性を打ち出して他団体との違いを理解してもらう、つまり「差別化」が必要となります。そうしてはじめて、仲間を増やすための会員増強活動や、支援を募るためのファンドレイジングが成功するのです。
もちろん、前述のバッグの例のように、ロゴを入れればOKというわけではありません。肝心なのは、そのロゴ、またはブランド名や組織名から人びとが何を連想するか、どんな期待を抱くかということです。そこで、人びとに共通の好ましいイメージを与えるために必要となるのが「ブランドの構築」、つまり「ブランディング」です。ロータリーでは近年、公共イメージの向上にも力を入れていますが、これはロータリーという「ブランド」を強化することにつながります。
ロータリーのブランド
ロータリーが行った調査によると、一般のロータリーへの認知度は概して低く、誤解も少なくありません。「高齢」「男性」「エリート主義」といったイメージも根強く、「週1回食事をしながらスピーチを聞くだけ」の会だと思っている人もいます。いくら仲間を増やそうとしても、イメージが悪かったり、そもそも何をしているかわからない団体に入会しようと思う人はいません。
一方、入会した人に聞いてみると、ロータリーの強みと魅力は「奉仕」と「親睦」であることがわかっています。これに加え、ロータリーは「リーダーシップ」「多様性」「高潔性」を価値観として掲げています。仲間と一緒に楽しみながら、リーダーシップを発揮し、地域社会を変えていこうとするのがロータリークラブです。これは、先述の「ボランティア志向」や「社会的責任」とも重なります。このようなブランドイメージが浸透すれば、「ロータリーに入会すればこんなことができる」という期待感をもって入会したり、支援してくれたりする人が出てくるでしょう。
※次回の「ロータリーのブランディング:第2回」では、クラブや地区で実践できるブランディングの方法と、ロータリー「ブランドリソースセンター」の活用方法をご紹介します。
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