By 国際ロータリースタッフ
4月22日は「アースデイ(地球の日)」。アースデイといえば、去る1月、イアン・ライズリー次年度会長が、今年7月から来年のアースデイまでに会員数分の植樹をするよう全ロータリークラブに呼びかけました。全クラブがこれに応えれば、世界で120万本の木が新たに植えられることになります。
ロータリー創設者ポール・ハリスが植樹愛好家であったことは、ロータリーではよく知られた事実です。世界中を旅したハリスは、訪れる先々で「友愛の木」を植えました。また、ハリスの自宅を訪れた海外客たちも、記念に友愛の木を植えるのが習わしでした。1935年に来日したハリスが帝国ホテル(東京)の庭に植えた月桂樹は、後に枯死寸前になっていましたが、挿し木によって数本が生き延び、「ポール・ハリスの月桂樹」2世、3世として今も日本各地で元気に育っています(左下の写真は帝国ホテルで植樹するハリス)。
ロータリーでの初期の植樹は、友愛や平和の象徴という意味あいの強いものでした。チリで開かれた大会では、各国代議員から送られたそれぞれの国の土とともに友愛の木が植えられました。ヨーロッパ出身の初のロータリー会長、シドニー・パスコール会長も世界中で植樹し、「国家間の友好への熱い追求が、これらの木によって象徴されることを願う」と述べています。
1949年4月号『The Rotarian』誌には、バーモント州で2,000本、カンザス州で250本、ワシントン州で110本、インディアナ州で1,000本、ニューヨーク州で5,000本など、全米各地のクラブが盛んに植樹していたことが記されています。
90年代に入ると、地球温暖化が注目され、ロータリーでも環境への取り組みが盛んに。1990-91年度には、「われらの天体、地球の保全 (Preserve Planet Earth)」のスローガンの下、約2,000件の環境保全プロジェクトが実施されました。
2005年には、韓国とモンゴルのロータリー会員が協力して「Keep Mongolia Green」プロジェクトを実施。人体に悪影響を及ぼす黄砂を防ぐため、ゴビ砂漠になんと10万本の木を植えて防風林づくりに取り組んでいます。
もちろん日本でも、数々の植樹プロジェクトが行われています。ロータリーショーケースに最近掲載されたいくつかの例をご紹介しましょう。
- 千歳セントラル・ロータリークラブと岩沼ロータリークラブが協力して、震災からの復興を支援するために千年希望の丘(防潮堤)の植樹を実施。
- 東京品川ロータリークラブが、宮古市の山間部に広葉樹を植林し、震災で被害を受けた岩手県三陸の海場の環境改善を実施。
- 京都洛中ロータリークラブが「水と環境」をテーマにしだれ桜3本とハナミズキ2本を京都市内に植樹。
ハリスの時代から今日まで、ロータリー会員が世界に植えた木々は、平和と友愛の象徴として何世代もの人びとを見守り、今も地球を守り続けています。
※右の写真は、2012年7月、米国イリノイ州エバンストンにある「国際友愛の庭」50周年を記念して植樹をする田中作次元国際ロータリー会長。
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