きれいな水と衛生設備が利用できることは人権の一つですが、その恩恵を受けられない人も大勢います。ロータリー会員は地域社会において、安全な水への持続的なアクセス、衛生設備の改善、衛生管理の研修を提供しています。特に子どもがきれいな水や改善された衛生設備を利用でき、より良い衛生習慣を身につけられるようになれば、その生活はより健康的で実りあるものになります。
ロータリーの「水と衛生月間」である3月には、2030年までにすべての人に安全な水と衛生設備、衛生環境を提供するというロータリーの目標達成に向けた取り組みを呼びかけます。以下の事例は、この目標を目指すクラブの奉仕活動の例です。
- ネパールのダルバールマルグ・ロータリークラブは、双子クラブやフルバリ・ローターアクトクラブ、エコヒマルネパール・ローターアクトクラブと連携し、公立学校の生徒が安全な飲み水を利用できるようにしました。それまで生徒が飲んでいた水は、水源から直接汲み上げた未処理の汚染水でした。そこでロータリー会員は、強力なフィルター機能を備えた安価な浄水器を14カ所に設置しました。このフィルターは現地で製造されたもので、安全な飲み水を得るための伝統的な手法によるものです。
- フィリピンのルバングアイランド・ロータリークラブは、農村部の山岳地帯に暮らす母親と子どもたちに、正しい手洗いと衛生習慣について指導しました。この地域では以前まで、地元の川から水を汲み、手洗いの習慣もありませんでした。そこでクラブの会員は、水を保全しながら手を清潔にする方法について教えました。
- ナイジェリアのラドケアキントラ工科大学では、キャンパス内のトイレの数が不足していたため、学生は自宅のトイレを使用せざるを得ない状況でした。そこで、ラドケアキントラ工科大学(LAUTECH)オグボモショ・ロータリークラブは、キャンパス内の荒廃したトイレに校内貯水槽から水を引き、きれいに塗装された男性用トイレと女性用トイレをいて改修しました。改修されたトイレの維持と管理は、大学運営側が担当することになりました。
- エクアドルのロハロスザラス・ロータリークラブは、ロハ県に安全な水を提供し、農村部に住む50世帯の生活環境の改善を目指しました。同クラブ会員は、ソーラーパネル駆動の小型ポンプ装置、配水タンク、基本衛生ユニット(シャワー、手洗い器、トイレ)、廃水処理システムを設置し、家庭雑排水を利用した有機家庭菜園を整備しました。
- インドにあるコラワデ村では、40年間も使われている錆びついた配水管から流れる不衛生な水を飲んでいました。そこで、プネセントラル・ロータリークラブとプネコスラッド・ロータリークラブが協力して新しい配水管を設置。その結果1,200もの村に清潔で安全な水を提供できるようになりました。
皆さんのクラブや地区では、どのようにして水や衛生の改善を支援していますか?下のコメント欄からご紹介ください。また、クラブのプロジェクトをロータリーショーケースに投稿したり、My ROTARYのディスカッショングループにもご参加ください。奉仕活動に関するこのほかの記事をクラブや地区の奉仕活動のヒントにしてください。