基本的教育と識字力は、貧困問題や保健上の課題に取り組むために必要となり、地域社会の発展を導き、争いのない世界を実現するには欠かすことのできない要素となります。ロータリーでは、「基本的教育と識字率向上」の重点分野に該当する数多くのプロジェクトが実施され、国連ミレニアム開発目標を力強くサポートしています。識字率は世界全体で向上しており、教育における男女間の格差も縮小してきていますが、今後も状況を改善していくにはさらなる支援が必要となります。
9月はロータリーの「基本的教育と識字率向上月間」。これまでの活動による成果を確認し、さらなる支援の重要性について認識を深めましょう。以下に、世界各地で実施されている取り組みをご紹介します。
Tagum Northロータリークラブ(フィリピン):政府、自治体、海外のロータリークラブと協力し、台風被害を受けた市民センターの教室を再建しました。
- 東京府中ロータリークラブ:子どもたちの文章力と思考力を向上するために、1974年から毎年、市と協力して作文コンクールを開催しています。
- Grigotaロータリークラブ(ボリビア):基本的教育の重要性、とくに就労前の女子教育の重要性に対する認識を高めるために、地域社会の家族を対象とした啓蒙活動を行いました。
- Baker College Muskegonローターアクトクラブ(米国): 識字プロジェクトの資金を集めるために、クラブメンバーが言葉力を競う大会に出場し、サポーターからの寄付を募りました。このプロジェクトでは、成人を対象とした識字力向上プログラムを実施します。
Solo Kartiniロータリークラブ(インドネシア):教育省と周辺ロータリークラブ/ローターアクトクラブからの協力を得て、地元高校生が数百名参加した識字デーのイベントを実施しました。
- Izmir-Alsancak(トルコ)のロータリーファミリー:インターアクト、ローターアクト、ロータリークラブが合同で、地元自治体と協力し、低所得地域での移動式図書館プログラムを実施しました。
世界には、学校に通っていない児童が5,800万人 [i]、読み書きができない成人が7億8100万人います。低所得国のすべての子どもが基本的な識字力を身につけて学業を終えることができれば、推定1億7100万人が貧困から解放されるとされています(世界の貧困率における12%の減少に相当)[ii] 。
本ブログには、充実した奉仕プロジェクトを実施するためのヒントやアイデアが紹介されていますので、皆さまのクラブのロータリー会員にも、利用を勧めていただけますようお願いいたします。ブログ記事にはコメントを掲載することもできます。また、クラブや地区で実施した奉仕プロジェクトを、
今後ともロータリーの奉仕活動をご支援いただけますようお願い申し上げます。
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[i] The Millennium Development Goals Report 2014
[ii] UNESCO Global Monitoring Report 2013/14