寄稿者: Monique Cooper-Liverpool (リベリア、モンロビア・ロータリークラブ)
訳者注): この記事は8月29日に寄せられたものです。9月18日現在、リベリアの死亡者は1,400人以上となっています。エボラ出血熱に関する情報は厚生労働省のサイトをご覧ください。
リベリアでエボラ出血熱の感染が確認されてから5カ月以上が経過しました。政府による非常事態宣言に続き、特定時間の外出禁止令も出されました。国際線の航空会社9社がリベリアへの渡航をキャンセルまたは保留とし、運行を続けている2社についても航空券の取得が困難で、価格も高騰しています。
エボラ出血熱により、リベリア国内で613人の死者が出ており、病院、診療所、保健センターの機能低下、また、感染を恐れて活動できない保健従事者もいるため、さらに多くの死者が出ると予想されています。
リベリアは、過去3年にわたって国家予算の不足、貿易収入減、高いインフレ率、為替の高騰に苛まれており、今回のエボラ出血熱の流行がさらに追い討ちをかけました。
そこで、モンロビア・ロータリークラブは7月の新年度開始に合わせて支援キャンペーンを開始。1,000米ドルを集め、保健員用の手袋10,000組を保健省に寄贈しました。
しかし、7月以降も感染数は増加し、私たちはさらなるリソース投入と緊急支援を行っています。保健省と国内有数の医療機関であるジョン F. ケネディ・メディカルセンターに勤務するクラブ会員を通じて、国の対策チームと連携し、最優先ニーズに関する正確な情報収集に努めています。
その後、各種団体、企業、個人から21,000米ドルの支援が寄せられ、クラブは現在、病院、保健施設、保健省に不足している医療品を届けるために奔走しています。当クラブは、これまでに次の物資を提供しました。
- 医療用手袋10,000組
- 手術用の殺菌加工の手袋3,000組
- 婦人科専用の手袋1200組
- 手洗い用の給水バケツ100個
- ポリ塩化ビニルで表面処理された患者用マットレス80個
- 保健員用のゴム長靴120組
- 医療専用車へのガソリン券、石鹸、シーツ、マットレス用のカバー、臨時病院の待合室を設置するための防水シート、さまざまな医薬品、患者のための食料
保健省、および支援を寄せてくださっている企業は、これまでの当クラブの支援活動を高く評価しており、メディアからの関心も寄せられています。しかし、支援が増えている一方で、ニーズもさらに拡大しています。エボラ出血熱への緊急支援を続けていくために、当クラブは、10万ドルの募金目標を掲げています。
世界中の皆さまからのご支援をどうかよろしくお願いいたします。
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エボラ出血熱: 現在、有効な治療法は確立されていない。感染者には支持療法が必要とされ、致死率は60~90%と極めて高い。感染者の体液や血液に触れることで感染する。症状は、高熱、発汗、下痢、嘔吐、出血、臓器不全など。